2010年05月

普天間基地移設(2)-首相会見/福島氏罷免

「閣議決定の政府方針」発表会見を見ていたが、フタを開けたら現行の辺野古移設案と同じだった。これまで「沖縄、米国、双方が合意できる案を」、「腹案があるが、今は言えない」などと期待を持たせておいて、この結末はないだろう。そして、「約束を果たせず申し訳ないが、どうかご理解を」と。さらには「今後も命懸けで頑張る」と言う。
命懸け?...この局面で「命懸け」と言ったら「米国に対して命懸けで闘う」としか取りようがない。「『米国に屈しました』が結論です」と喋りながら、一体何なのだろう。
また、この政府方針に反対した福島氏を罷免したが、「辺野古移設」では福島社民党が反対するのは当たり前だろう。新聞は号外で「罷免」を伝えていたが、おかしな話だ。
頼んだのと違う料理が出てきて、

客「注文したのと違うでしょ」
店「いいから食べろ」
客「イヤです」
店「じゃあ出て行け」
客「何なの、この店?!」

NHK-クローズアップ現代「緊迫の朝鮮半島~韓国・外交トップに聞く~」

乗組員46人が死亡した韓国哨戒艦沈没事件の解説。

北朝鮮の狙い-
・奇襲作戦で韓国軍に打撃を与えること(正面から韓国軍にぶつかっても、まるで歯が立たないから)
・軍の士気を高めること(後継問題絡み)

そうだろうか?空軍もまともに持てない北朝鮮である。それで本当に戦争にでもなれば、即刻「あまりにも高くついた」となるだけだ。
また、「国際社会は北朝鮮にどう向き合うのか?」と言っていたが、国際社会とは一体何処の国を指しているのか?北朝鮮、韓国の両当事国以外は中国の立場を伝えた程度である。
一方、米国の関わりについては殆ど触れていない。日本についての話は皆無だ。日米を意図的に消し去っている。つまり、そこに疑いの目を向けさせないための番組ということだ。

植草氏のブログ記事(5/26)に次の件がある。

普天間基地問題での米国のゴリ押し外交に対する日本国民の反発が急拡大しておかしくない時期に、突然南北朝鮮の軍事緊張が高まることを偶然の一致と考えにくい。
米国は謀略と情報工作の宗家である。この事実を踏まえて現実の深層を抉(えぐ)らねばならない。

普天間基地移設-日米が大筋合意

現行案(=名護市/辺野古沖に代替滑走路を建設)と大して変わらない内容で合意したというニュース。
憤慨する仲井眞知事と稲嶺市長。「鳩山首相は沖縄の『盾』になってくれるんじゃなかったのか?!」
彼らじゃなくてもそう思って当然だ。
「終わってみれば、見事に『盾』になっていた」という流れの一コマかもしれないと思いたかったが。

建前)「勉強するほどに、海兵隊による抑止力が必要なことが分かった」
本音)「知れば知るほど、日本は米国に雁字搦めにされていることが分かった。(なす術なし)」

「ラ米取材帖」-伊高浩昭

月刊ラティーナ話題の連載が単行本化!ラ米と40年余に渡り向き合ってきたジャーナリスト伊高浩昭の、渾身のルポルタージュ全24章
ペロン、フジモリ、ピノチェーからウーゴ・チャベス、フィデル・カストロ、ルーラ、モラレス、セラヤ、オルテガ……。ラテンアメリカの最前線を見続けてきたジャーナリスト、伊高浩昭(いだか・ひろあき)にしか書くことのできない、生々しいラテンアメリカ取材帖。政治・経済から社会・文化まで、この一冊でラテンアメリカの近現代史と、市井の人々の生活が見えてくる。


伊高氏について、かつて次のコメントを伺ったことがある-
「南アフリカのアパルトヘイトの著書に共感した」(天木氏)
「非常に優秀なジャーナリスト」(朝日新聞・伊藤千尋氏)

是非読んでみたいと思う。

テレビ朝日-サンデーフロントライン 藤原帰一/森本敏氏発言

普天間基地移設問題で、国際政治学者の藤原氏(東大教授)が言っていた-
海兵隊はアフガンの軍事行動によって立場が強くなっているので、国務省に圧力をかけている。「海兵隊に有利な、現行の日米合意案を通せ」と。
一方、沖縄は、今や基地反対派が圧倒的で、「海兵隊は要らない」と日本政府に圧力をかけている。
鳩山首相はその板挟みにあっているが、つまり、この三者(海兵隊、沖縄の住民、鳩山首相)が、いずれも「気に入らない案」に対して拒否権を行使できる状況になってしまったのだ。まさに国際政治学で言う「拒否権プレーヤー」政治の典型である。
このままでは、鳩山首相は明確な解決策を打ち出せないままズルズルいくことになる-
フリップも使ってご自身の解説に満足気の様子だったが、直ちに国民新党の下地議員に一蹴されて面食らっていた-