2010年03月

週刊金曜日3/26号-「山口二郎の政治時評」

このところ、民主党および鳩山政権に対する世論は日に日に悪化しているという印象である...
高い目標を設定したのはよいが、それを実現するためにどのような努力を払ったのか、さっぱり見えてこない。
参議院選挙で...公明党と手を組む動きが露骨になってきた。ご都合主義もいい加減にしてほしい。公明党は自民党と組んでさまざまな悪政を推進してきた...数を確保するためなら何でもするというのでは、自民党と同じである...
何より重要なのは、民主党が正直になることである。
この半年の政権運営を虚心に振り返り、達成できた政策や変革は何だったのか、政権を取って初めて分かった困難はどんなことだったのか、さらにマニフェストで訴えた政策の中で何がそもそも実行不可能だったのかといった問題を、自らが点検し、謙虚に国民に申告することこそ、今の民主党の最大の課題である...


実に的を射ていると思う。しかし、マスコミがこんな指摘をすることはない。そのせいでもないだろうが、民主党が山口氏の批判に耳を傾けることもないだろう。そして、私のような一般人は何故そうなってしまうのか分からないまま、「世の中そういうものなんだろう」で終わってしまうのである。会社生活と同じだ。
民度の低い国でよく見られる風景なのだろうが、この際、大学等での研究分野として「不正直に至るメカニズム」を採り上げてほしいものだ。

検察審査会-JR西日本・歴代3社長を強制起訴へ

5年前のJR福知山線脱線事故で、検察は件の歴代社長3人を不起訴にしていた。
しかし昨日、検察審査会がこれを覆し、3人の強制起訴が決まる。
検察審査会というのは一般市民で構成されるそうで、市民が検察に「ダメ出し」したことになる。
遺族の方が「これで真相解明に近づくことができる」と話していた。
こういう動きはもっと広がるべきだろう。つまり、必要なのは社会の至る所での有効な「泣き寝入り防止策」だ。
そして、イカサマ「裁判員制度」を見直すところまで行って欲しい。「司法にも市民感覚を」などという曖昧な言葉に留まっているわけにはいかない。必要なのは「裁判官審査会」だと思う。
そういえば、先日の密約報告書も、その後の展開は「国民の泣き寝入り」同然のようだ。
本来なら、マスコミが先頭切って外務省/有識者委員会に「ダメ出し」すべきだが、「マスコミ審査会」まで必要な状況では、無いものねだりというもの。
やはり、市民がリアルタイムで行政に圧力をかけられる仕組みを作るしかないのだろう。

植草一秀氏ブログ3/24

民主党が現執行部体制で参院選を大勝する方策

...鳩山政権の行動が手ぬるく見えるのは、この三つの敵(官僚・大資本・米国)があまりにも巨大だからである。政権の基盤が盤石になる前に全面戦争を始めたのでは、足元をすくわれる。
主権者国民はここで、慎重に熟慮しなければならない。
日本政治刷新のスピードが遅いから、現段階で鳩山政権に三行半を突き付けるのか...
私は、日本政治刷新のために、鳩山政権に安定政権基盤を付与するべきだと思う。参院選で安定基盤を確保できれば、鳩山政権は大ナタを振るうことができる。


天木氏メルマガNo.82/ブログ3/21

鳩山首相への決別宣言

...その理由は、私にとっては「政治とカネ」の問題では決してない。あくまでも政策だ。
選挙前に国民に提示していた政策がことごとく腰砕けになりつつある。
特に国民が一番期待していた脱官僚、天下り根絶の不徹底は目に余る。
それでもなんとか鳩山首相には頑張ってもらいたいと応援してきた。
とぼけていても本当は信念と覚悟があるのではないかと無理をして考えてきた。
しかし、もはやこれまでだ。


今日も前原国交相が「政治とカネの問題で民主党の支持率が落ちてしまった」と語っていたが、違うだろう。
予感はあったものの、本当に期待ハズレだったと悟ったからに他ならない。
自公と同じ「二枚舌」政権との烙印を押すしかない状況にどんどん陥っているように見える。
国民の先頭に立って巨悪と闘ってくれるだろうと思っていたら、またしても国民を盾に保身に走る。それを、まさか保身のためとは言えないから、ノラリクラリと誤魔化すばかり。
そんな政府を誰が支持するというのか?! 当初はその真逆の主張をしていただけに、実にタチが悪い。
思えば、小泉元首相が初登場する前にも似たような政治不信があった。そして多くが「有言実行」のペテンにまんまと掛かってしまったのである。

天木氏メルマガNo.83

原則1年365日、メルマガ配信を続ける天木氏。
毎日欠かさず書き続けておられるが、並大抵のことではないとつくづく思う。
先日、植林スギだらけの山に出かけて以降、体調が芳しくない。とうとう花粉症かと思っていたら、先週末から酷いカゼのような症状になって寝込む始末。
実は新型インフルだったりして。とにかく、半年間続いていた週末ジョギングはこれで中断した。
そして天木氏の非凡さに改めて思い至る次第。厳しいプロ魂と言うべきかもしれない。

生方幸夫氏の小沢批判について思う

...権力に楯突いた事のない者には決してわからない事であるが、今回の生方氏の小沢批判は、もの凄く勇気のいる言動である...
私は外務省を解雇されたが、生方氏は副幹事長という職を解かれただけで、決して民主党議員の資格を剥奪されたわけではない。ましてや国会議員の身分を失う事はない...
その一方で、今回の生方氏の言動は、私など足元にも及ばないほどの覚悟がある。
大騒動になった後もテレビに出演し続け、ためらうことなく自分の正しさを主張する。
あるいは街頭に出て小沢批判を繰り返す。
私にはとてもそこまでの度胸はなかった。