天木氏メルマガ-2009.08.31
総選挙結果をどう見るか-鳩山民主党政権は国民政党となる
今度の選挙は民主党の圧勝であると同時に、国民が勝利した選挙だったのである。
政治の面白さは権力闘争である。それがしばらくの間凍結されるのだ。彼ら(※政治記者、政治評論家)の出番はなくなる。
私は専門的な分析など何もできないが、一先ず順当な選挙結果になって良かった。
「国民が勝利した選挙」とも思いたいところ。しかし、今ひとつしっくりこない。
できれば、カナダの与党が壊滅した'93選挙のようになって欲しかったのだが...
メルマガ8/3誰も書かない1993年のカナダ総選挙
今日(8月3日)発売の週刊現代8月15日号が、ついに民主党単独で300議席を超えることが確実になった、と報じた。大物議員が続々落選するという。
もはやこの流れは止められない。それどころか加速していくだろう。
そしてこれから書くことはそれにダメ押しする情報となる。それは1993年におけるカナダの総選挙のことである。
私がカナダに赴任する少し前の1993年に行われたカナダの下院選挙において、それまで単独過半数151(当時の下院定数は295議席)の議席を占めていた与党の進歩保守党が、149もの議席を失い、なんとたった2議席まで減らしたことがあった。(149議席に減ったのではない。2議席になったのだ!)
キャンベル党首はもとより一人を除いて全閣僚が落選したのである。
それを可能にしたのが小選挙区制であった。与党である進歩保守党の得票率は16.7%もあり、50程度の議席がとれる勘定なのに、たった2議席に終わった。
これから一ヶ月近くの間、様々な選挙報道が繰り返されることだろう。その報道振りが国民の選挙態度に影響を与えていく。
大手メディアが、いつ、どのような形で、このカナダ1993年の総選挙の事を書くか、私は注目している。
それを書くときは、メディアが自公政権を完全に見放した時であると思っている。